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2025年5月9日 17:17

DO!NUTS TOKYO×東京都環境局 意見交換会レポート

2025年3月28日に東京都・環境局との意見交換会を実施しました
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2024年3月28日(金)に東京都環境局様と若者アンバサダーよる意見交換会を開催しました。
2022年度、2023年度は都知事をお招きしてのダイアログ、アイデアピッチイベントを主催し、若者アンバサダー発の斬新なアイデアやそのアイデアをカタチにしていく上で、行政や企業とどのように共創していくかについて意見を交わしてきました。

本年は東京都の環境施策を現場で進めている環境局の職員の方々に、若者アンバサダーがアイデア提案や意見交換をすることで、自身のアイデアを更に磨き、どこに提案して進めて行けばいいのかという具体的なフィードバックを得る絶好の機会となりました。

今回のアイデア提案は、2024年に博報堂UoC(University of Creativity)とDO!NUTS TOKYOで共創開催した創造性ゼミ「フードロスをシステム思考で解決しよう」を受講した第4期若者アンバサダーのうち5名が行いました。

本ゼミでは食品ロスの現状や海を巡る食課題を学び、課題解決のためには個々の要素に着目するのではなく、要素間の関係性に介入し、根本的な解決を目指すシステム思考を活用した上で、受講者たちはクリエイティブ思考を駆使したアイデアの創出を行いました。

トップバッターの発表は島田夢さんによる『規格外野菜モンスターとフードロスをなくそう』。規格外野菜をモンスターと見立てたカードゲームを考案し、幅広い世代に「フードロス」への関心を持ってもらうアイデアです。

このアイデアに対し、環境局の方からはカードゲームを通じて、子供から認知を広めていくと、親の購入に影響を与えると思うという講評と共に、このゲームを通じて規格外野菜の廃棄がどれだけ減ったかというデータがSNSなどで配信されると、より普及拡大につながるのではというアドバイスも頂きました。

島田夢さん

続く、清水こなあさんの『ミライ食堂』は生産者から未来の食材(未利用魚や昆虫食等)を直接購入できる会員制のウェブサイトと食堂創設の提案。会費は未来の食材の研究開発支援に充てるというアイデアです。環境局の方からの「ビジネス展開のために東京都に期待することは?」の質問に対し、生産者とのつながりにおいて東京都のサービスやサポートを頂けると心強いと回答しました。

清水こなあさん

上杉桃子さんは一食をテーマに飢餓や戦況下などの課題を抱える様々な国の食事を比較することで、自身の食環境だけでなく飢餓問題や気候変動について考える『世界の一食』というアイデアを発表しました。

このアイデアに対し、紛争地域の食べ物の調達方法についての質問や、より多くの人を世界の一食体験に巻き込むための無料試食会など具体的なアドバイスが環境局の方々から寄せられました。

上杉桃子さん(オンラインで参加)

坂本真恵さんは、自身の好きな散歩とフードロスを掛け合わせたアイデア『散歩で楽しむ食品ロス削減』を発表。アプリにて余剰食材がある店舗を確認し、自動ルート作成された散歩を楽しみながら食品ロス削減を実現するというアイデアに対し、他のフードロス・フードシェアアプリとの連携や散歩とレンタサイクルとの組み合わせ、近隣農家や小売店も巻き込みながら実施するなどのアドバイスを頂きました。

坂本真恵さん

最後の発表者・阿久澤万里さんのアイデア『ポケモンコンポスト』は食べ物が食卓に並ぶまでの苦労や過程を若者が知る機会がないことを根本原因と考え、まずはそのきっかけづくりとしてポケモンと連携した生ごみのコンポスト応援アプリを提案。環境局の方からは、先行してコンポスト施策を実施している区との連携や最先端のコンポスト研究やコンポストを環境教育にも活かした類似事例の紹介等、アイデアのブラッシュアップに役立つ情報を頂きました。

阿久澤万里さん

DO!NUTS TOKYOの関係者(委員やアドバイザー)及び会場でアイデア発表を傍聴していた若者アンバサダーも加わっての全体ディスカッションでは、若者アンバサダーのアイデア創出に期待すること(フードロスをエネルギー利用からも捉える、サーキュラーエコノミーの観点を活かす)や、家庭系の食品ロスは減らない状況の中で、今日のアイデア提案から子供の頃からの教育は重要との感想の共有、東京都環境公社様からはサーキュラーエコノミーの認知度・発信力向上のために、Z世代による取組の情報発信はとても大きな力になる旨のコメントがあるなど、大いに盛り上がりました。今後も本会のような直接意見交換ができる場を設定していけたらと希望しています。

また、東京都環境局より若者アンバサダー発のアイデアを東京都とカタチにしていく方法の一つとして、「都民提案」への応募についてご案内頂きました。本会での具体的なフィードバックを元に若者アンバサダーが自身のアイデアを磨き上げ、アイデアをカタチにしていく機会に結び付けていくことを期待しています。

記念撮影