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DO!NUTS TOKYO事務局
2022年4月26日 10:00

学びシリーズ第15回「郵便局とともに作るサステナブルな未来」關祥之氏

2022年3月18日(金)に、「郵便局とともに作るサステナブルな未来」をテーマに第14回オンラインレクチャーを開催いたしました。
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若者アンバサダープログラムの学びシリーズ第15回目のレポートです。

「学びシリーズ」は、DO!NUTS TOKYO公式アンバサダーの皆さんに向けて行われるレクチャーであり、若者アンバサダーとして活動を行っていただく上で参考になると思われる知識の習得や、ご自身の考えをより深めていただくことを目的としています。

第14回目は、2022年3月18日(金)に、日本郵便株式会社経営企画部サステナビリティ推進室長の關祥之氏を講師にお迎えし、「郵便局とともに作るサステナブルな未来」をテーマに開催しました。
レクチャー後は振り返りとして、グループディスカッションを行い、活発な意見交換が行われました。

■レクチャーレポート

1.ポイント
  • 日本郵政グループは 2025年に向けて社会課題を解決していく共創プラットフォームとしての役割も担う。
  • 例えば、「農業×インクルージョン」「サーキュラー・エコノミー×教育」などのコラボレーションで社会課題に取り組む。
  • 取組を進める上での課題がたくさんある。
  • マネタイズの壁が高く、社会課題の解決のためのプロジェクトは売上に繋がりにくい。
  • 共創プラットフォームを進めることで日本郵政グループの目指す社会像が見えてきた。
2.サマリー

日本郵政グループは「JPビジョン2025」(外部リンク)で、共創プラットフォームとしての役割、2050年カーボンニュートラル、地域のカーボンニュートラルの支援、社会的課題のビジネス化を主なポイントとして掲げています。ビジョンに沿い、既に郵便局で行われているものや消費者などから提案されたものを進めるようにしています。

一方でマネタイズすることが難しいため、「農業(生産)×インクルージョン」「サーキュラー・エコノミー×教育」などいくつかの取組テーマを繋げて様々なプロジェクトを推進しています。

取組を進める上での課題もあります。
「会社」であるため利益に繋がる話をしなくてはいけません。マネタイズの壁にぶつかってプロジェクトが進まないことがあります。関さんはこども食堂に取り組んだ時に「褒められるってすごいこと」だと感じたと仰います。賞賛の言葉をフィードバックし、プラットフォームを活用することでノウハウを共有することができます。
分りやすい「目に見える成果」を追求するあまり、あるべき取組から離れていくリスクがあります。SDGs に対する関心が強くなっていますが、郵便局としての目標をしっかり持つことが必要です。企業としては取組をスピーディーに展開したいという気持ちがあります。各地の取組を共有し、異なる分野でも共通のポイントを見出し応用する取組を進めています。さらにカーボンニュートラルとの関係を明確化することも必要です。こども食堂や農福連携※がカーボンニュートラルとどう関わっているのか整理しなくてはいけません。

共創プラットフォームの背景には日本郵政グループが目指している社会像が見えてきます。生産プロセスに関わり「いいとこどり」をしない、食生活など足元から生活を見直す、教えることによって学ぶ、などです。この考え方を基準にすることは今後何をしていけば良いのかを判断するためのものさしにもなります。

※障害者等が農業分野で活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組のこと。

3.感想

今回、講師の関さんのお話を伺って「郵便」・「物流」に対するイメージが変わりました。今までポストや郵便局に来たものを届けることのみを行っていると思っていましたが、 地域協働や教育の分野でも事業が行われていました。どれも物流に携わる企業としての強みを生かしたもので、特に学校に行ってSDGsと絡めたワークショップを行う取組は私も参加したいと思いました。

講義を受け、脱炭素や地域交流など社会課題解決型の取組に悪戦苦闘しているということが強く伝わってきました。例えば、社会課題の解決のために企業として何かをしようとしても利益に繋がりにくいから実現が難しいというお話がありました。少し残念な気持ちもしましたが、それでもいくつもの共創を行っていることに驚きました。企業における「利益を上げなくてはならない」というミッションがどのように「脱炭素」と向き合っていくのか、考えたいです。

脱炭素は一企業や一個人だけでは解決できない問題です。今後取組を加速させていくためには、日本郵政さんだけでなく消費者、学校、地域などより多くの人を巻き込んでいく必要があると思います。Do! Nuts Tokyoで面白いアイデアを生んで、実行していきたいと思いました。

4.同世代に伝えたい点
  • 郵便局も脱炭素に取り組み始めている。
  • 郵便局の領域を超えて取組が行われている。
  • 社会貢献のビジネスは利益を得にくいが、社会的インパクトの実現を目指す。
  • 目指す社会像や考え方を明確にすることで、今後何をすれば良いかが分かりやすくなる。
  • 郵便局が脱炭素に向けて何ができるか考えてみませんか?

【講師】
關祥之
 日本郵便株式会社 経営企画部サステナビリティ推進室長

【レポート執筆】
阪田留菜/第1期若者アンバサダー
慶應義塾大学総合政策学部在学中。気候変動対策を求める社会運動Fridays For Futureのオーガナイザーとして活動中。


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